運用と保守の違いとは

システムに関する業務としてシステム運用とシステム保守があります。両者は開発後の運用フェーズにおいて行われる業務であるという点では共通であり、しばしば混同されることもありますが、実際には異なる概念です。
まず、システム運用の仕事の内容は、システムが停止することの内容に維持・管理することであり、基本的に何かトラブルが発生しない限りはシステムそのものに手を加えることはありません。
一方、システム保守の仕事の内容は、システムに障害などの不具合が生じた場合に適切に対応するということであり、必要に応じてシステム自体に何らかの手を加える場合があります。そのため、システムに手を加えるか否かが、運用と保守の大きな違いといえるでしょう。

次に、より具体的な業務面での両者の違いを見ていくことにしましょう。
まず、システム運用に分類される業務としては、サーバの起動や停止、アプリケーションの操作、データの入出力やバックアップ、システム監視、アクセス増加時の対応などが挙げられます。
一方のシステム保守はというと、システムのアップデート作業や、障害時の原因の究明とその修復作業、また新たなプログラムやシステム等の導入といった業務を主に行います。これを見ても分かるように、平時においてシステムを正常に稼働させるために行うのが運用、システムに異常が生じた場合に正常な状態に戻すために行うのが保守という整理をすることも可能です。